耕一
条件をみたす点をとし,を準線への垂線とします.
さらに,とし準線と焦点の距離をとします.
また離心率をとします.定義から
南海
そういうことなのだ.
このようにして,座標で標準形で表されるものを,
極方程式に表すと次のようになる.
先にいちど掲げた表に極方程式を追加しよう.
南海 極方程式で表された曲線の接線を考えることが必要だ.
耕一 座標で で表された曲線上の点 での接線は,
が存在するとき座標では
すると, 極座標 で極方程式 によって表される曲線上の点 での接線はどのようになるのか,という問題ですね.
南海 それを考えよう.
極形式で表された曲線 上の2点 を 通る直線の式を極座標で表わすとどうなるか.
耕一 極座標を座標に直しつつ考えないとうまくできません.
求める接線上の点を とします.
2点
を結ぶ直線の傾きは
南海 それが求める接線の式である.
これをもとに二次曲線の接線に関する基本定理を導こう.
証明
Fを極とする極座標では楕円,放物線,双曲線は
まずこの上の点 での接線を求める.
よって
図のように点
での接線とFPのなす角を
と
のなす角を とする.
Pでの接線と 軸との交点をBとする.
まず を求める. 接線の式に を代入して
を代入して
を代入して
これから
□
南海
放物線の場合は,なので
定理(1)や定理(2)は局所的な性質だ. だから逆に次のような逆問題ができる.
演習 5
2定点
が与えられたとき,次の条件を満たす曲線を求めよ.
曲線上の点での接線と直線がなす角と, 同じ接線が直線がなす角とが,つねに等しい.
これに関連した問題が93年阪大前期の問題だ.
このような逆問題については,まだあまり考えていない.