をで割った商をとおくと,
とかける. これから と の公約数は の
約数になり,との公約数である.
との公約数で最大のものが最大公約数
である.
ゆえに
.
また と の公約数は の約数になる.
同様に考え
である.
に属する最大の要素をとおく,
の整数に対してなら
なので
※ 大小の順で並べ替えて示してもよい.
のと異なる正の任意の要素をとる.
に属する最大の要素をとおく,
の整数に対してなら
なので
(ロ)の場合,すべての要素の絶対値をとって考えれば同様である.
の任意の要素をとり,をで割り商が,余りがとする.
ところがとの動く範囲より
対偶をとって
従ってこのなかにで割った余りが0, つまりの倍数となるものが存在する.
それをとし,とおく.
よりは正である.
よって,なる任意の整数は, 適当な正整数を用いてと表せることが示された.
任意の解 に対して
このとき となる.つまり
という解が存在した.
これは図の斜線領域内の格子点である.
(1)から
逆に言えば斜線領域の各格子点 に対するの値はすべて異なる.
格子点は
よりである.つまり
その結果 となり, であることが示された.
ゆえに2つの条件が同値であることが示され,題意が示された.
のとき
は明らかに 個からなるので,求める元の個数は
注意
条件
は書きかえると
である. (4)の解答中にあるように,直線 上には格子点がないので,この直線がの格子点を二分することがわかる. と の対応は, この二分された二つの領域の中の格子点の一対一対応である. |
|
を満たす任意の解を とする.
なので
したがってよりはの倍数である. 整数を用いてとおける.このときとなる.
つまり 上の格子点は整数 によって,
題意をみたす格子点が存在するのは,
ここで のときは
まず,
に対し, がすべて異なることを示す.
に対して ならば,
一方,
参考
・等号成立の別証
任意の の元 を で割る.
このとき, と格子点との距離は,次の式で与えられる.
の値に関わらず共有点をもつためには を動かしたときの の 最大値以上に をとればよい.
明らかに
したがって
まず,を満たすすべての整数の組を求める.
という条件は
であるから が60の倍数なら
条件式から
である.これを変形すると,
ゆえには偶数であり,は奇数である.
と
がともにを因数に持てば
の最高べき指数は偶数であるから と のいずれもが平方数となる.
つまり
等号が成り立つのは,の約数が と のみのときである. 1とその数自身は必ず約数になるのでで, かつ1とその数自身以外の約数がないのでは素数でなければならない.
一方(2)から
(2)よりなので2から
つまり は整数である.
方程式 が有理数の解をもてば(1)からそれは整数である.
を で割って
さらに
これは条件と矛盾するので,題意が示された.
解1 なので が3の倍数なら明らかに9の倍数である.
3の倍数でないときに示す.とおく.
解2
[漸化式の別解]
なぜなら は と同じにはとれない(同じにとるとがとれない)が,逆に異なれば と で割ったの余りが等しいが一つ定まる.
この場合の個数は
の任意の2つの元 に対して も明らかに の解なので,再び の元である.
よって は題意を満たすちょうど 個の複素数からなる集合である.
で なら なので である.つまり なら である.
の元 の偏角 は でとるとする.
の元で偏角が正で最小であるものを とする.
の任意の元 をとる.
このとき
であるが
もし なら偏角が正で の偏角より小さい 元 が存在し, の元で偏角が正で最小であるものを としたことと矛盾する.
ゆえに .つまり
ゆえに の元はすべて のべきである.
のべきで初めて1になるものを とすれば
つまり, を で割った余りは を で割った余りである.
他の演習問題にあるように, が7の倍数になることを に関する数学的帰納法で示すことができる.
ゆえには表せない.
を満たす整数の組 が存在しないような
正の整数 は小さいものから順に
が8で割って7余るのは
中に奇数か奇数個なければならない.
その組合せは
したがって「正の整数 を8で割ったときの余りが7ならば, を満たす整数の組 が存在しない」というのは, つねに正しい.
では正整数が3個の平方数の和とならないための必要十分条件は何か. 実はそれもガウスが解決している.
『数論講義』(J.P,Serre)に載っている.
次式のとき成立するとする.
次式 に対して
したがって,任意の自然数 に対して題意が示された.
より
もし なら右辺の次数は左辺の次数 より大きくなり不合理. よって .つまり題意が示せた.
ここで,の最大公約数をとすると,
つぎに
次数最小のものはのときである.
解2
与式にを代入して
次数を小さくとるために,とおく. .
このとき
逆にこれは与式を満たす.
次に与式を満たす任意のと,先に求めた一組の解を与式に代入し
解1 (整式の除法を用いる方法)
は2次式なので,
整式をで割った余りは1次以下の整式である.
商を,余りをとする.
はで割り切れないので右辺は定数0ではない.
つまりである.よっては
解2 (整式の整数論を用いる方法)
の解をととし,
はで割り切れるので, が因数とをもち, その結果が因数とをもつ.
ところがこれはがで割りきれることを意味し,仮定と矛盾する. よってであり,2次方程式はを重解にもつ.
解1 (整式の除法を用いる方法)
とをで割った商と余りをそれぞれととし,
とはともにの定数倍であることが示された.
解2 (整式の整数論を用いる方法)
より
を 次, を 次とし
のとき条件は
解2
を 次, を 次とし
のとき条件は
も
も
の約数となるが,は既約なので,ともにの定数倍という形をしている.
次数を考えるとで
とする.二項定理より
が実数とすると
ただし のとき中央の項は0とする.
一般に
に対して
も も の倍数となり, , が互いに素であることと矛盾した.
以上から は実数ではあり得ないことが示された.
よって条件を満たすはである.
は等式(Q)を満たすのでである.ゆえに もまた等式(Q)を満たす.
が自然数なので, が素数であることに反する.
とする.
が自然数なので, が素数であることに反する.
ゆえに, やを満たすことはない.
したがって題意をみたすものは であり, これ以外には存在しない.
したがって組の各元はたがいにこの操作で入れ替わるものの組に分けることができる.
この操作で変わらないものはただ一つなので,その他は2つずつの組になる.
したがって等式(Q)を満たす自然数3つの組の全体の個数は奇数である.
(3)から等式(Q)を満たす自然数3つの組は少なくとも一組は存在し, (4)からそのような組の全体の個数は奇数である.
もしすべての組が なら,2つずつが組になって そのような組の全体の個数は偶数になる.
したがって,そのような組のなかには
となるものが存在する.このとき
この問題は定理47 の別証明になっている.
出典:
D. Zagier,
A one-sentence proof that every prime
is a sum of two squares,
Amer. Math. Monthly 97 (1990) 144.
またこれは次の書でも紹介されている.
『数論の3つの真珠』(ヒンチン著、蟹江訳、日本評論社)p.128
求める有理数は
定め方から なので
を超えない最大の整数を とする. であるから
つまり区間 には整数 が存在する.
方向についても同様に には整数 が存在する.
したがって,正方形(周をこめる)には少なくとも一つの 格子点 が存在した.
したがって(1)から少なくとも一つの格子点を含むことが示された.
この対応で が格子点なら も格子点であり,逆も成り立つ.
内の任意の点 は二つの実数
によって
もし の内部に格子点があれば, この対応で 内部の格子点に移らなければならない. しかし の内部には明らかに格子点は存在しない.
したがって の内部にも格子点は存在しない.
とおくと,
したがって のとき, の中に格子点があれば,この対応で 内部の 格子点に移らなければならない.内部の格子点は正方形の対角線の交点のみ である.つまり .
したがって内部の格子点は である以外になく, これは平行四辺形の対角線の交点である.
したがって線分を 方向と 方向がともに整数分だけ平行移動しても その上にある格子点の個数は変わらない.
格子点 がある. と の最大公約数を とし とおく.
このとき原点と格子点 を結ぶ線分上の両端を除く格子点は
三角形 で を原点に平行移動しそれを三角形 とする. このとき辺 それぞれの上に両端をのぞいて奇数個の格子点が あるので,点 の双方の 座標と 座標はいずれも偶数である
, とおく.
を原点に平行移動すると,は になる.
座標, 座標ともに偶数であるから, 線分上に両端を除いて奇数個の格子点があり, 辺 上にも両端を除いて奇数個の格子点がある.
, とおく.
一方正三角形の1辺を をすると
なので面積 は
隣りあう二つの頂点を とする. は 格子点であるから(1)と同様に の面積は有理数である.
一方
(2)と同様の矛盾が生じた. よって,平面上で5頂点の座標がすべて整数の組であるような正五角形は存在しない.
証明法1
が無理数でない,つまり有理数とする. とおく.ここでと は互いに素であるとできる.
これから も3の倍数となり, と が互いに素であることと矛盾した.
ゆえに は無理数である.
証明法2
が無理数でない,つまり有理数とする.
とおく(既約である必要はない).
これは矛盾である.ゆえに は無理数である.
証明法3
が無理数でない,つまり有理数とする.
とおく(既約である必要はない)..
証明法1と同様に3の倍数でない数の平方は3の倍数でない.
ところが左辺が3の倍数なので は3の倍数でなければならない.
とおける.すると
これから も3の倍数となり とおける.
再び
つまり も も3で無限回割れる.これは 以外では不可能である.
ゆえに は無理数である.
有理数の和,差,積,商は再び有理数なので,これはが無理数であることに矛盾した.
よっては無理数である.
の面積を二通りの方法で求める.
よって のうち少なくとも1つは有理数とならないことが示された.
解答 (追加問題)
が有限集合であったとすると,が最大のものが存在する. それを とする.
(1)で とすると
が の元で値が最大のものであることに矛盾した.
ゆえに は無限個の元をもつ.
で(1)を用いることにより の二つの元 とに対して もの元である.
から . 同様に . 同様に . これが題意をみたしている.□
のときが 上の整数点であるとする.
したがってすべての自然数 に対し, 点 は曲線 または 上にある.
が空集合であることを示せばよい. が空集合でないと仮定し, の元の 座標を考える. それは自然数の部分集合であるからその中に最小のものが存在する. それを とする.
または 上の整数点で なら となり,これは である.したがって .
(1)(2)から
(3)から も または 上にある.ところが
したがって は空集合であり, または 上の整数点で と書き表せないものは存在しない.
つまり曲線 または 上の整数点は に限ることが示された.